世界一おおきな生き物クジラとどう付き合うか?

2020/05/29

お客様に使えるくじらの話

生き物が生きていくのに必要なものは、「たべもの」と「すみか」。
だから「たべもの」と「すみか」がなくなると生き物が生きていけない。
これは私が大学生に入って初めての授業だった「環境生態学」で習った事。このシンプルさにとても感動したのを覚えています。つまり人間も含めてたくさんの生き物が「たべもの」と「すみか」を持続的に維持できるかがとても大事とのことでした。今から26年前のことです。当時私がイメージしていた、生物保護といえば傷ついた生き物を施設で保護し自然に返すというもの。しかし実際にはその自然に返した後に自立し繁殖し子孫を残せるかがとても重要という事を知りました。
このシンプルな考えですが、これがどうにもシンプルにできないのが、今の世の中。何を優先順位の上位にするか、つまりどの生き物の「たべもの」と「すみか」を一番に優先するかで考え方も行動も変わります。当然今の社会では、「人間」を優先順位1位にすることで、概ねの社会はまわるのですが、ここで考えの違いが出てきます。自分の生活が豊かで安定している前提で、他の生き物の優先順位を人間よりも上げてしまうと人間同士まったく違う考えとなってしまうのです。これが今の自然保護の人間同士の対立の1つの大きな原因だと思います。現在、新型コロナウイルスは全世界で撲滅しようという流れですので、新型コロナウイルスの保護活動が出てきても確実につぶされると思います。それはそのようなこともしが認められたら自分に不利益が来るのが分かるからです。
私は、人間が生きていくために「食べることのできるもの」は1種類でも多い方が良いと思っています。その、「食べる事の出来るもの」を見極め、そして「よりおいしく食べる方法」や「いかに保存するか」などを試行錯誤し、人類で積み重ねられたものが食文化と考えているからです。なので、自分が理解できない食文化を否定することは、非常に失礼なことだと思っています。
「食べることができるものが1つでも多い方が良い。」という考え方でいくと、そのためには生き物が沢山いた方が良いと思っていますし、たくさんの生き物が暮らせなくなった地球では人間も生きにくくなるとも思っています。だから生物多様性は大切だと考えています。

前置きが非常に長くなりましたが、地球上で一番大きな生き物はシロナガスクジラです。もちろん食べる量も半端ではありません。これから地球の人口は増え食料問題の対策が必要とされています。そんな時たくさんの生き物を食べる大きな生き物との関係性についても色々な視点で考える必要があると私は考えています。