【佐賀県】ぶな煮しめ③(多良山麓の食) 皮くじらは一俵を4,5家で分けて購入

2020/11/02

全国のくじら伝統食

少し昔の佐賀県多良山麓の食の話です。野菜の煮しめには良く皮くじらが入るので、皮くじらは一俵を4,5件で分けて購入し、どこの家でも塩身くじら(くじら肉の塩漬け)や塩サバと一緒に魚船(蓋つきの楕円形の桶)に入れます。ぶな(カボチャ)やジャガイモをコロコロに切り、薄く切った皮くじらを入れて炊き、半煮えの時醤油を入れます。ぶな(かぼちゃ)だけをイワシの煮干しや皮くじらと一緒に炊くこともあります。

出典:『日本の食生活全集』(農文協)