鯨の通り道 南紀熊野地域で生まれた捕鯨文化

2021/01/22

お客様に使えるくじらの話

■資料:太地町立くじらの博物館

黒潮が流れ、たくさんの生きものが生息する熊野灘は、鯨がよく出現する場所です。また、鯨を発見しやすい見張り場でもある高台と、巨大な鯨を引き上げることのできる浜を立地的にもつこの地域は、古くから捕鯨が行われてきました。

江戸時代になると、縄で鯨を抑えて動きを止め、銛を打つ多くの人がかかわる組織的な捕鯨が始まります。鯨が来たことを伝える人、網をかける人、銛を打つ人、仕留めた鯨を運ぶ人など、500人以上の人々が捕鯨に関わり、この地域を支える一産業になっていきました。