【秋田県】塩くじらとナスの味噌汁(県北鹿角の食) 農繁期の朝の味噌汁には塩くじらが入っていました

2020/06/30

全国のくじら伝統食

少し昔の秋田県県北鹿角の農家の朝食の話です。朝仕事には草刈りがあり、脱穀した後の、籾がついたわらくずを籾押し棒でたたき打つ仕事は、脱穀が終わるまで毎日続きました。長期間のきつい仕事なので、朝食が豪華になります。ごはんに混ぜるあわの量も3割に減らし、味噌汁には菜類を塩蔵した物、薄切りのユウガオ、塩くじらとナスなどと多彩になります。おかずも、精進日であっても先祖のお許しを得て、朝から魚類を食べて元気をつけます。塩マスを焼いたものや、身欠きニシンの味噌煮、それにキノコに菊やニンジンの入った和え物などと大変豊富な食事になっていたようです。
出典:日本の食生活全集(農文協)