クジラは漢字で書くと

2019/11/26

お客様に使えるくじらの話

魚編に京と書いて鯨。
小学生の頃教えてもらった。
この漢字、小学生にとってツッコミどころ満載で、当時生意気なガキだった私は、そもそも「クジラは、魚じゃなくて動物(哺乳類)だよ」とか「なんで京なの?京都は海ないじゃん」と大人に絡んでいました。
今思うと京都府はもちろん海がありますし、京都市の事を言ったつもりだったのですが、ここで、反撃にあいます。
「京都府には海はあるよ!天橋立は京都!」などと言われたのを覚えています。

話は脱線してしまいましたが、クジラが海の生きものなので魚と昔思われていたという事は、別に納得いくのですが、どうして京なのか?
答えは、「一十百千万億兆京」の数字の桁から来ている。兆の上の桁が京で、とにかく大きな魚という意味。

こう考えるととても分かりやすいですね。

また、万葉集では、「イサナ」または、「イサ」と呼ばれて、漢字で書くといくつもの書き方がありました。鯨魚、勇魚、不知魚、伊佐魚と記されていて、捕鯨の事は「イサナトリ」「イサナトル」と呼ばれていたようです。

この「イサナ」ですが、勇魚はかろうじて読めますが、不知魚は、とても読めないですよね。伊佐魚は当て字かな。

でも勇魚と言う字はとても好きな漢字です。調べてみると諸説あるみたいですが、私は、クジラ自体ではなく、果敢に勇気をもってクジラに立ち向かう勇ましい漁師のイメージが目に浮かびます。
今のような近代的な船も機材も無い時代にあんなに大きな生き物に立ち向かうなんて本当に想像がつきませんが、少なくても勇気を振り絞って立ち向かわなければならない大きさですよね

色々な生き物の名前は当たり前ですが、人間が付けるものです。呼び名や漢字が多くあるクジラは、本当に私たち日本人にとって、かかわりの強い生き物だったんだろうなーと思います。