【和歌山県】クジラ肉(クジラのまち太地の食) 様々な形で加工され売られていたクジラ肉

2020/07/17

全国のくじら伝統食

少し昔の和歌山県クジラのまち太地の食の話です。さばいたクジラ肉は生で売られるほか、塩漬け、干物、缶詰などに加工されます。
かご振り(振り売り)は近郷へ「ごんろいらんかいにー」と売り歩きます。脂身は加工場の大釜で炊いて油を取り、鯨油(げと)として売ります。
主に食用油にしますが、灯明(とぼし)用の灯油にしたり、近郷の農家が防虫剤として水田にまいたりします。
臓物は小さく切り、茹でて売ります。これをいでもの(ゆでもの)といい、醤油をつけて食べます。

出典:『日本の食生活全集』(農文協)