【和歌山県】いでもの(クジラのまち太地の食) ありとあらゆる内臓を食べていました。

2020/07/18

全国のくじら伝統食

少し昔の和歌山県クジラのまち太地の食の話です。いでものとは「ゆでもの(湯煮)」のことです。
ゴンドウクジラの内臓をこぶし大くらいに切って良く洗い、湯で炊いて小さく刻んで醤油をつけて食べます。クジラの臓物はすべて食べられますが、一般にはちんぼ(腸)、わた(胃)、まめわた(腎臓)、ふく(肺)、きも(肝臓)、こころ(心臓)、いかわた(食堂)、大わた(大腸)が利用されました。特にまめわた(腎臓)、こころ(心臓)が好まれました。
ゆでたものを甘辛くにつけても良く、ねぶか(ネギ)や野菜と炊いて食べていました。

出典:『日本の食生活全集』(農文協)