【和歌山県】干物（和歌山県クジラのまち太地の食） クジラの干物は普段の食卓に上がっていました。

少し昔の和歌山県クジラのまち太地の食の話です。一般に広く利用されている保存食です。クジラ肉を五、六分くらいの厚さに切って塩水に漬け、天日に干してよく乾燥させます。はいらず（はい帳）に入れて保存し、普段の食事に焼いて食べます。あまり日が経ったものは固くなるので、焼くときに塩出しした方が良いとされています。なお、干物にするとき、薄く切った肉を真水で良く洗って干す方がさっぱりと早く乾くので、このようにする人もいますが、腐りやすいという欠点もあります。

出典：日本の食生活全集（農文協）