【島根県】くじらの大かぶ汁(出雲平野の食) 「将来大物になりますように、財産が大きく増えますように」と願いを込めて

2020/07/24

全国のくじら伝統食

少し昔の島根県出雲平野の食の話です。大つもぐり(大晦日)の夕食には、「将来大物になりますように、財産が大きく増えますように」と、大きいものへの縁起から、クジラを入れた大かぶ汁を食べます。塩くじらを薄く切って熱湯をかけ、大カブやニンジン、はんぺんと一緒に炊いた、くじらの大かぶ汁は、年の暮れのご馳走です。またその時、正月客に供する出来立てのお節料理を味見の意味もあって少しずつ家族で食べます。

出典:『日本の食生活全集』(農文協)