【山口県】おおつごの煮物①(香長平野の食) 大晦日の煮物に必ず入るくじら

2020/08/16

全国のくじら伝統食

少し昔の山口県香長平野の食の話です。おおつご(大晦日)の夜、煮物を白米の炊き初穂と共に供えて。お灯明をともします。干し大根、ニンジン、ゴボウ、コンニャク、豆腐。干し大根は輪切りで、ひと茹でしてあく出しをして、炊き合わせます。ここまでは家によって豆腐があったり、なかったりで、まちまちですが、必ず入れるのは、くじらと青こぶです。青こぶは、緑青で真っ青に着色した糸切りこんぶで正月が近づくと村の店屋に出ます。
出典:『日本の食生活全集』(農文協)