おおつごの煮物③(香長平野の食) 神棚などに供えて、家内一同、この煮物を食べて越年

2020/08/20

全国のくじら伝統食

少し昔の山口県香長平野の食の話です。大晦日の煮物には「おおざかな(くじら)をいれにゃいかん」と母は、娘に教えます。「大ものになってほしい」という願望があるからだと思われます。切り方には特に決まりはないですが、味付けは醤油味。お正月さま、お松さまはもちろん、おくどさま、おえぶっさま(えびすさま)、神棚などに供えて、家内一同、この煮物を食べて越年します。

出典:『日本の食生活全集』(農文協)