くじらの煮つけ②(香長平野の食) 嫁いじめにも使われた南氷洋のくじら

2020/08/20

全国のくじら伝統食

少し昔の高知県香長平野の食の話です。黒ずんだようなくじらは、安価です。そのような肉には、生姜をたくさん入れて、醤油で煎りつけます。そんな時お姑さんに、「くじらを炊いたら醤油がよけいいってたたえん(安いくじらを煮ると大事な醤油がたくさんいるから経済がもたない)と愚痴をこぼられていたようです。そういうくじらは、南氷洋のものが多かったようです。安いので煮物の出汁に良く使われていました。

出典:『日本の食生活全集』(農文協)