【北海道】くじら汁(西海岸にしん漁場の食) 塩漬けのクジラの脂身を塩抜きして作るくじら汁

2020/06/30

全国のくじら伝統食

塩漬けのクジラの脂身を切って、米ぬかにまぶし、熱湯をかけて4、5日塩抜きをします。塩抜きを簡単にし、ほぼそのまま使う家もあります。大きな鉄鍋で、ダイコン、ニンジン、シイタケ、ワラビ、コンニャク、ジャガイモなどと共に煮て、醤油で味つけをします。くじらのような大きなものを食べるのは縁起が良いといわれ、特に正月料理になっています。大鍋に大量につくって何回も温めなおして食べる料理で、ごった煮といってもよく、材料も前にあげたものの他、油揚げ、焼き豆腐、たけのこなど、手元にあるものをなんでも入れる事が多いようです。
また、ところによってはカマボコ、長ネギの入ったすまし汁にクジラの脂身を2切れくらいいれたものをくじら汁と呼び、前記の料理をくじらの煮しめと呼んで区別している場合もあります。

出典:『日本の食生活全集』(農文協))