【兵庫県】にごみ(播磨山地の食) 薄く切った皮クジラを手のひら一杯ほど入った炊き込みご飯

2020/07/13

全国のくじら伝統食

少し昔の兵庫県播磨山地の食の話です。にごみとは、米と具を最初から炊く、炊き込みご飯のことです。米を一升洗い、それを薄く切った皮クジラを手のひら一杯ほどと、ササゲ豆2合、細かく切った油揚げを入れ、醤油と砂糖を加えて煮込みます。ササゲ豆は固いので柔らかく煮て入れます。秋にはキノコを入れたり、夏にはそら豆やエンドウ豆入りのにごみを作ると季節感が出て、家族が大変珍しがります。醤油や砂糖を入れて炊くので、お焦げができやすいが、焦げたものも香ばしくてとてもおいしいです。

出典:『日本の食生活全集』(農文協)