新潟県くじら雑炊(蒲原の食) 夏冬季節に関わらず食べられていた、くじら雑炊

2020/07/05

全国のくじら伝統食

少し昔の新潟県蒲原の食の話です。寒い冬の夕食は、雑炊にすることが多かったようです。また、ご飯が少し足りない時にも、雑炊はとても便利です。味噌汁の中に残りご飯を入れて煮るだけのものだが、汁の具に変化をつけ、熱々のところを食べると体の芯まで温まってきます。くじら雑炊は、ネギとクジラの脂身を入れた雑炊で、夏冬に限らずよく作るそうです。くじらの脂身を一度煮こぼして、脂のクセを除きます。鍋の湯がたぎってきたら、薄い短冊に切ったくじらの脂身を入れます。そこへ冷ご飯を入れ、ネギと味噌を加えます。夏の熱い時に熱い雑炊も悪くないのです。
出典:日本の食生活全集(農文協)