ジビエは個体によって味が違います。自然の中で生き抜いてきたため、置かれていた環境によって肉の味に違いが出てきます。害獣とはいえ尊い命をいただくのですから、赤身の肉だけではなく、脂身やモツまで、できるだけ余すことなく色々な部位を食べることがジビエ本来の考え方。実際に、業務用肉としても、あらゆる部位のジビエ肉が販売されています。
ここでは、ジビエの個体差や食べられる部位、海のジビエ・鯨肉についても紹介しています。
ジビエは個体によって味が違う?肉の味が異なるのはジビエならではの魅力
ジビエは野生の鳥獣の肉なので、個体によって味が異なります。日本のジビエといえば、主にシカとイノシシですが、ほとんどが害獣駆除されたものです。捨てられてしまう命を無駄にせず、感謝していただくというのが、ジビエの考え方です。ジビエは大自然で生き抜いた野生動物なので、家畜である牛や豚とは違い、育った環境や餌にしてきた食べ物にも個体によって差があります。その違いが肉の味に影響をもたらします。
また狩猟の際は一撃で仕留めるようにしなければ、肉の品質が落ちます。銃弾が内臓を傷つけたり、息絶えてから時間が経過したりすると、肉に臭みが出てきます。日本のジビエでは、動物が苦しむことがないよう罠で捕獲しているケースがほとんど。肉が高品質に保たれるので、たくさんの部位を無駄なく、おいしくいただくことができます。
それも、ジビエにまつわる狩猟・調理・販売に関する法律を遵守し、衛生環境が整った設備で業務用肉の取扱いを行っているからこそ。厚生労働省の定めるガイドラインに沿った調理方法で提供することが大切です。
ジビエのおいしさは赤身肉だけじゃない!脂身もコラーゲンたっぷりの出汁も!
ジビエがおいしいのは、赤身肉の部分だけに限りません。イノシシなら脂身の肉も、とてもおいしい味わいです。イノシシの食べられる部位は、背ロース、バラ肉、モモ、スネ、ヒレ、首、モツなど。業務用肉としても販売されているのでチェックしてみてください。
背ロースには脂がたっぷり乗っているので、ステーキにして食べるのがおすすめです。甘味を感じさせる脂身と、ほどよい噛み応えのある赤身が相まって、濃い肉の味を堪能できます。豚肉と似ているので、脂身の多いバラ肉はバーナーで炙れば、「猪バラベーコンの炙り」として、ポン酢などでさっぱりといただけます。
一方のシカ肉は、牛肉に似ています。それでいて、低カロリーで高タンパク質、鉄分やビタミンB2が豊富なヘルシー食材です。シカの食べられる部位は、モモ、背ロース、バラ、ヒレ、スネなどの赤身からハラミ、タン、レバー、モツなどのホルモン系まで幅広く、おいしくいただけます。こちらもジビエを取り扱う販売店では、業務用肉として入手することができます。
シカ肉は牛肉や馬肉に似ていますが、それよりもあっさりしていて、濃厚なマグロにも近い味わい。さらに、ガラ(骨)からは、コラーゲンたっぷりの良質な出汁が採れます。シカガラの出汁を使ったラーメンやお粥は、おいしくて栄養たっぷり。お酒を飲んだあとのシメにもぴったりです。
「海のジビエ」鯨の食べられる部位とは?鯨肉のおいしい部位を紹介
「海のジビエ」といわれる鯨肉。日本では、約300年前の江戸時代から組織的な捕鯨が始まり、赤身や脂身はもちろんのこと、五臓六腑にいたるまで余すことなく食用肉として活用されてきました。
縦筋が入ったお腹の部分は「うね」、舌を「さえずり」、尾の先は「オバケ」と呼ばれ、鯨の人気食材として昔から親しまれています。
くじらにく.comでも、皮や舌、食道、胃、小腸といった部位を、個人でも業務用でも使用できる食材として販売しています。
食道や胃、小腸は1頭から採れる量が少なく、希少価値の高い部位です。繊維質でシャリシャリとした食感が楽しめる食道、ぷるぷるとした脂肪分が特徴的な胃、様々な食感が同時に感じられる小腸など、部位によって異なる特徴を持っているので、複数の部位を食べ比べて違いを楽しむのもおすすめです。
個体によって味が異なるのはジビエならではの魅力。海のジビエ、鯨肉も同じ!
海のジビエといわれる鯨肉を販売するくじらにく.comでも、多彩な鯨の部位を取り扱っています。業務用として購入してお店で提供したり、個人で購入してヘルシーな鯨料理に挑戦したり、ご自由にお楽しみください。
鯨肉の食肉卸通販サイト「くじらにく.com」では、調査捕鯨された鯨肉を揃えています。ぜひご利用ください。